もしものときを生き抜くために備蓄品を用意しておこう
備蓄品は何のために必要?
大地震が発生するなどして、インフラや交通網がダメージを受けると、電気、水道、ガス、携帯電話の電波が止まったり、水や食料の入手が困難になったりします。
損害の規模にもよりますが、ライフラインの回復や救援物資の到着までには数日間かかることがあります。
その間、なんとか耐えしのがなければなりません。
こういうとき、食料や水などの備蓄が無いと、非常に困難な状況になります。
インフラや流通網が止まったとき、どんな状況になるのか
インフラや流通網が止まると、私たちの生活は一体どうなってしまうのでしょうか?
例えば、こんなことが実際に起こり得ます。
- 水や食料が、どこにいっても売り切れていて手に入らない
- スマホが充電できない
- 夜は真っ暗なためほとんど活動できない
- 断水でトイレが流せなくなり、どんどん不衛生な状態になる
- 入浴はもちろん、歯を磨く、洗顔、手を洗うこともまともにできない
- 冷蔵庫が保冷できなくなる
- エレベーターが使えない
こんな状況が何日も続くとしたら、はたしてあなたは耐えられるでしょうか?
インフラや物流が止まるということは、今まで当たり前だったサービスや物が使えなくなる、手に入らなくなるということです。
そこではじめて実感するのは、
- 電気がないと何もできない
- 夜は、明かりがないと何の行動もできない
- 水や食料がないと生きていけない
- トイレはずっと我慢できない
こういった事実です。
あらためて考えてみればごく当たり前のことですが、そのありがたみは失ってみないとはなかなか感じられないものです。
同様に、「備蓄しておくことの大切さ」も、いざというときになってみないとなかなか実感できません。
しかし、だからこそ、今この時に、備蓄をしっかりと用意しておくべきです。
用意すべき備蓄品
備蓄品は、3日分以上、できれば一週間分以上を目安に用意しましょう。
以下のリストはあくまでも目安ですので、家族や家庭の状況に合わせて、必要な物を追加するなどして調整してください(例えば、赤ちゃん用の必需品など)。
飲食のための備蓄
飲料水 | 一人一日3リットルを目安に。 |
カセットコンロ | お湯が作れることは非常に重要です。カップ麺があってもカセットコンロと水がないと食べられません。 |
カセットガス | 家族一人につき2本程度。 |
食料 | アルファ米、カップ麺、缶詰、レトルト食品など。 |
食料や飲料水は、一週間分を用意するとなると、かなりの量が必要になります。
ウォーターサーバー(ボトルやパックをセットするタイプのもの)は、いざというときの水の備蓄にもなるため注目されています。
ボトル(パック)を、はじめに多めの個数購入しておき、その後、定期的に追加購入しつつ、古い物から順に使っていくようにローテーションさせれば、消費期限を気にすることなく常に水が備蓄されている状態をキープできます。
ウォーターサーバー(ボトルやパックをセットするタイプ)のサービスの例です。
電気、情報のための備蓄
電池 | |
モバイルバッテリー | |
ラジオ | 携帯の電波が停止する可能性もあります。災害時の情報源としてラジオは重要です。また、夜の静寂の中ではラジオの音が不安を和らげます。 |
懐中電灯・ランタン | 一人1個以上。 |
車がある家庭では、さらに、
車用の携帯電話充電器 | |
インバーター | シガーソケットから100Vに変換する変換器です。 |
停電している状況では、懐中電灯やランタンが無いと、まともに行動できません。
また、電灯や携帯電話・スマホの電池が切れてしまうのはなにより恐ろしいことです。
電池やモバイルバッテリーの備蓄は十分に持っておきましょう。
こういった大型のバッテリーも販売されています。
かなりの大容量であることに加え、100Vの電源としても使用できます。
(ワット数に制限があるためどんな電化製品でも使えるわけではないので注意が必要です。この製品は300Wまで対応しています。)
高価なため、備蓄のためだけに購入するのは難しいかもしれませんが、例えばキャンプやバーベキューのようなアウトドアの用途でも活用できそうであれば購入を検討してみてははどうでしょうか。
トイレのための備蓄
トイレットペーパー | |
携帯式トイレ | 一人一日5回分を目安に。 |
断水すると、あらかじめ大量の水を確保しておかない限り、トイレを流すことができなくなってしまいます。
トイレを流すには、(トイレにもよりますが)なんと10リットル近くの水が必要になります。
飲料水用に備蓄しておいた水を使ってしまったらあっという間になくなってしまいますから、それはできません。
大切なのは、「お風呂に水をためておくこと」です。
地震が起きるなどして、断水の恐れがある場合は、まだ水道が使えるうちにお風呂に水をためておきましょう。
しかし、お風呂に水をためておいたとしても、断水が長期化すれば、いずれ水が無くなってしまいます。
(浴槽に入る水の量は100~200リットル程度です。)
トイレが流せなくなるケースを想定して、携帯式トイレを十分な量用意しておくべきでしょう。
トイレは、どうやっても長期間我慢し続けることができないものですから、しっかりと対策しておきましょう。
洗うための備蓄
断水が続くと、とにかく水が貴重になります。何かを洗うにしても、極力水を使わないような工夫が必要です。
水を使わなくとも衛生状態を保てるようなグッズを備えておきましょう。
ウェットティッシュ | |
ラップ | 皿の上にラップを敷き、食べ終わったらはがせば皿を洗わずに済みます。 |
除菌スプレー |
いざというときになってから対処するのでは遅い
長期間の断水や停電が発生すると、困るのは自分だけではなく、誰もが同じです。
電池やミネラルウォーターなど、みんなが同じものを求めるようになるため、欲しいものは店からはあっという間になくなってしまいます。
入手困難な状態が長期化すれば、スマホの電池が切れる、飲料水が底をつく、など、深刻な事態になりかねません。
いざというときになってから対処するのでは遅いのです。事前に備えておくことがなにより重要です。
すぐにでもできそうなことから備蓄品の用意を始めましょう。