防災グッズとして何をそろえればいいのか
防災グッズをそろえるとした場合、何を用意すればいいのでしょうか?
乾パン、水、ラジオ、など・・・、
様々なグッズが思い浮かぶかと思いますが、実際には、どんなものをどのくらいの量そろえれば十分といえるのでしょうか?
やみくもに思いついたものを買いそろえるのではなく、こういった防災グッズがどのような状況で使われるのかを想定して、その必要性を理解したうえでそろえていくべきです。
とはいえ、実際に何が必要になるのか、リストアップしていくのはなかなか難しい作業です。
特に、過去に被災した体験がない人にとっては困難といえるでしょう。
そこでこのサイトでは、一般的に、こういうものを用意すべき、という防災グッズのリストを紹介していきたいと思います。
非常持ち出し袋と備蓄品
まずはじめに、防災グッズは『非常持ち出し袋』と『備蓄品』とに分けて考えましょう。
非常持ち出し袋とは
大きな地震などで、家から避難しなければならないような緊急時に持ち出す袋です。
『非常持ち出し品』や、単に『持ち出し品』とも呼ばれます。
災害が起こったそのときに、どんな状況であっても生き延びるためのものです。
これがあれば何があっても1日は生きられる、というような装備や食料、必需品を入れておきます。
リュックサックに防災グッズを詰めて用意するのが一般的です。
備蓄品とは
電気、水道、ガス等のインフラが止まってしまったり、流通がマヒして食料が入手できない状態になったときでも、数日間生活できるように備えておく物資が備蓄品です。
水、食料のほか、カセットコンロのガス、電池、トイレットペーパーなどを数日分備蓄しておきます。
災害発生時、というよりは、災害が起こった後の、復旧するまでの数日間の生活を維持するための備蓄です。
非常持ち出し袋とは違い、備蓄品は、基本的には自宅で使うことを想定したものです。量的に非常に多くなるため、「緊急時にこれを持ち出して逃げる」というようなものではありません。
防災グッズを用意する上での基本は、この、『非常持ち出し袋』と『備蓄品』、それぞれをそろえることです。
この2つは役割や使う状況が異なるため、用意する物も分量も異なってきます。
- 『非常持ち出し袋』に入れるもの
- 『備蓄品』として蓄えるもの
この2つをテーマとして、それぞれ、何がどのくらい必要となるのかを考えていきましょう。
防災グッズを使う状況を考えてみる
この非常持ち出し袋と備蓄品は、実際に、
- どのようなときに
- どう役立つのか
これらを、災害時に起こりうる状況を通して考えてみましょう。
(ケース1)災害発生時に家から外へ緊急避難する
大地震が発生して家の中にとどまることが危険と判断した場合や、大雨で避難勧告が出た場合などは緊急に外に避難します。
このような場合に持ち出すのが、非常持ち出し袋です。
たとえパジャマ姿のまま家の外に逃げ出したとしても、
「この非常持ち出し袋があればなんとかなる」と言えるように、必要なものを入れておきます。
とはいえ、袋が重すぎると避難行動に支障が出るため、なんでもかんでも大量に詰め込むのではなく、適度な重さに抑える必要があります。
(ケース2)避難所やテント、車で避難生活をすることになった
災害が起こった後、自宅から離れて、避難所や車などで避難生活をすることになった場合はどうでしょうか?
避難場所には支援物資が届きますが、その到着までには時間がかかったり、届いても量が不十分だったりします。
しかし、もし家にある荷物を取りに行ける状況であれば、非常持ち出し袋や備蓄品を避難場所に持ち込むことができ、食料や生活用品を充実させることができます。
多めにあれば、周りの人に配ることもできるかもしれません。
(ケース3)ライフラインが停止し、復旧するまで家で持ちこたえる
大きな災害が起こったときに、避難する必要がなく自宅で生活できたとしても、電気や水道といったインフラが止まってしまったり、流通がマヒして食料や日用品が手に入らなくなることが考えられます。
そうなった場合、通常、復旧には数日を要するため、自宅にあるもので持ちこたえなければなりません。
こういったときに活躍するのが備蓄品です。
飲料水や食料はもちろん、トイレを流すための生活用水や、ライトや携帯電話のための電気、簡単な調理をするためのカセットガスがあるかどうか、といったことが重要になります。
実際に使われるケースをリアリティをもって考えることで、非常持ち出し袋と備蓄品のそれぞれについて、役割や求められるものが違うことがお分かりいただけるかと思います。
では次に、非常持ち出し袋と備蓄品について、具体的に何をそろえればいいのかを考えていきましょう。(現在準備中)